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幻滅の地

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※画像:Googleストリートビューより
あこがれの場所 今でもたくさんありますが

長野県松川町に車をパークして、ロードレーサーに跨ります。 そこから目指すは分杭峠(ぶんくいとうげ)です。 

自転車やっていた時は色々な専門誌を読んでいました。峠を含むコース紹介の記事の中、結構頻繁に出てくるのがその分杭峠。そんな事もあり、この分杭峠はいつの日からか「一度は走って見たい峠道」として、自らの脳内リスト入りとなっていました。 

大好きな信州ですが、挙げればきりがないほど魅力的な道はたくさんあると思います。 つまり、当時の私にとって、それらはみんなあこがれの場所だったわけです。

それでも、とりわけこの分杭峠には妙に惹かれるものがありました。 南信方面は比較的近いイメージがありますし、カーサイクリングするにもアクセスが楽だったこともあるかも知れません。

しかし、実はそれ以外に気付かないまま、分杭峠の持つ何らかの力に引き寄せられていたのかも知れませんね^^

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※画像:Googleストリートビューより
今となっては恐怖の場所?  ああ30年前で良かった

ここ数年前に知ったことですが、なんでもその分杭峠は、世界に名だたるパワースポットとして注目を浴びているようなんです。「ゼロ磁場」とか言うことで、そうなっているようです。

私の走った30年前当時は、いかにも自転車好きが登りたがりそうな魅力的な道に思えました。「ああ、来て良かった^^」・・・地味な道ながらそんな思いに包まれました。

しかし、今ではそんな雰囲気はどこへやら(?) ある意味ちょっとした観光地化してしまったみたい。 地味で、けして広くないアプローチを、ゼロ磁場を求める観光客を乗せたシャトルバスが往復しているなんて・・・  ああ考えるだけでも恐ろしい^^;

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※画像:Googleストリートビューより
もう二度と行くもんか! いや、行けません^^

あこがれの分杭峠、たとえ一回でも自転車で経験しておいて良かった。 そんなことを改めて今になって思います。 個人的にあまり観光地化されたところは好きになりません。 仮に現在の分杭峠を今初めて知ったとしても・・・多分、いや絶対に行こうとは思わないでしょう。

パワースポットの恩恵なんて要りません。 自転車好きには、苦しい登り坂とちょっとした見晴らし。そして、なによりきれいな空気があればそれでイイのです。
それなのに、それでももし分杭峠に私を引き寄せる何らかのパワーが存在するとすれば・・・ マジこわいワ^^;
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登る苦もありゃ下る苦も

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※画像:Googleストリートビューより
快適な下り道 ついつい調子に乗ってしまいます

長野県戸隠神社から黒姫方面へ向かう道。 緩やかな下りは、ロードレーサーで楽しむには最高の場面。 いくら緩めの下りとは言え、ちょっと踏み込めば軽く60km/hは出ましょう。

自転車乗りにとって、この世の春とばかりに・・・ どうしても調子に乗らずにはいられません。 むしろそうなるべきロードコンディションです。

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※画像:Googleストリートビューより
右それとも左? いえいえイデオロギーとかじゃなくて

この道、下り初めてしばらくは現れるコーナーも緩やかで、いわゆるヘアピンカーブもないんです。 だからスピードも保ったままビュンビュン飛ばします。 この時点では増々調子に乗っています^^

最初(?)に現れた緩めの左カーブ。 もちろんノーブレーキで突っ込みます。 コーナーに差し掛かった瞬間 「うわッ!!」と叫んだかどうかは記憶してませんが、少なくともそんな気分に陥りました。 一台の対向車が目に入った瞬間、思わずブレーキレバーに指が掛かったのでしょう。

我が愛車は一瞬挙動を乱しました。 幸い転倒事故は避けられたのですが、その対向車の僅か後方でその対向車線に大きく膨らみました。 あと1/100秒それが早かったら・・・ あの世行きだったかも。 そして避けた後にもう一台後続の対向車がいたり、衝突避けたにしても、コースアウトしてガードレールの向こうへ・・・ 考えるだけでゾォ~ですわ^^;

人間って左カーブとか右カーブのどちらかに対して得手不得手があるようです。 多くの人は右カーブに弱いという説があるようで、私も例にもれず右カーブがあまり好きではありません。(むしろ苦手) ですので、逆に左なら臆せずハイスピードで突っ込んで行けてしまう。 この時ばかりはそれが災いしたと言えそうなんです。

まあ大事故に至ることなく、命も無事だったことに感謝しながら進んでいると、車体に違和感。 その日に限って登坂用に設えた軽量リムのホイール。 異常な車体挙動により大きく狂いが出てしまっていました。

そのリムの重量、僅か300g弱(仏MAVIC製のGEL280型) 普段はこんな軽いのを使わないのですが、夏休みの信州サイクリングと言うことで、「山岳仕様ホイール」として満を持して持ち込んでいたんです。

何とか、携帯工具でホイールの狂いは応急処置。 とにかく、その日の目的地である野尻湖を目指すことにしました。(下り坂の途中で登り方向へ引き返すなんて、そんなのあり得ないですし^^)

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※画像:Googleストリートビューより
気付くの遅過ぎッ! 自転車脳ってダメですよね

そんな中、一応その日の目的は果たして帰路を辿ります。 帰りのルートは、前述のホイールトラブルもあり、距離を延ばす勇気もありません。 なので同じルートを戻る形にしました。

むむむ・・・ 同じコースを戻ると言うことは、下って来たんだから当然登るわけです。 なかなかきつい場面もあります。壊れかけた軽量ホイールで、車体を左右に振る、いわゆるダンシング走りも気が引ける。でも体自体が軽量な私はそれしかない。

 「ああ、ほんとに壊れたら遭難だ」 そんなこと、今ごろ気付いてどうすんの?! でもとにかく登るしかありませんよね。 気分的にも・・・ 「ああキツ」

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※画像:Googleストリートビューより
「行きはよいよい帰りは恐い」 うわぁ そんな感じ

当時、鬼無里村(現長野市)の民宿を常宿としていたので、とにかくそこへ帰ればヨイ。 当てもなく走り続けるよりは気は楽でした。 しかし、戸隠経由で鬼無里へ向かう道は半端ではありません。 

「登りあれば下りあり」・・・山岳コースの常識です。  しかし、鬼無里へ向かうその下りの急勾配ときたら、フツーに走っても恐怖のジェットコースター! まあ普段ならその恐怖を楽しむのが当たり前だったのですが^^

かなりヤバい前輪を気にしながら走るのは、つまらないのは言うまでもなく、もしも本当に破壊したら・・・ 「こんなところで遭難なんてイヤ!」 下る距離が進むにつれてそんな気持ちが渦巻いていました。(従ってスピードも上がりません^^:

まあ、長く自転車やってると色々経験しますよね。
みなさんも、どうかくれぐれもお気を付けて楽しんでください。


感動に貴賤なし

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※画像:Googleストリートビューより
知らぬが仏 そんな言葉があるじゃないですか

長野市内から国道406号をひたすら西進。 そして間もなくピークを迎えます。 サイクリングを楽しむには最適なコースです。 このルートはもう数え切れないほど走りました。 そしていつも大きな感動を得ることも無く、何度も何度も走りました。(実際にはそれなりに楽しみを持っていましたが^^)

このルートの本当の楽しみ方を知ったのは、サイクルスポーツ誌の峠越え記事を読んだ時でした。 しかし、その何年も前に、私はその記事とは逆走ルートでこの道を味わっていたのです。 

記事によれば、西進コース(長野市から白馬村に向かう)の方が、東進コース(白馬から長野)よりも何倍も感動が大きいと。 「なにぃ!?そんなことあるもんか!」・・・ 私は心の中でそう叫んでいました。 むむむ、悔しい! さほど厳しくもないダラダラ坂、距離こそ長いが・・・ 大したことない! そう言い聞かせるしかありませんでした^^

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※画像:Googleストリートビューより
知ってなお地獄 そんな言葉ってあるのでしょうか

白馬村起点の東進コース。 初めて走ったのは、まだまだ自転車初心者時代。 スタートからしばらくは、さほど厳しさもなく「ああ爽やか信州!」なんて感じで気楽な走り。 しかし徐々に勾配はキツさを増します。 途中の峰方スキー場辺りに差し掛かったところでは、もう歩こうかと思ったくらいです。

それでも何とかピークにたどり着き、それなりに感動・・・いや、大きな感動が味わえたじゃありませんか。 でも、例の「サイスポの記事」を読んでからは、やっぱり単なる地獄だったかな、なんて無粋な思い出に浸るだけでした^^; (それでも地獄は地獄で楽しいのが健全なサイクリストなんですけどね^^)

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※画像:Googleストリートビューより
我が道を振り返るがよし なかなかできない事なのです

このトンネルは、いわゆるサイスポお勧めの西進ルートから峠にたどり着いたところ。 う~む、なんとも無粋な眺め。まあ正式にはトンネルではなく洞門と呼ばれるタイプ。 東進ルートではピーク通過直後ですので、当然この姿を振り返ってまで確認することなんて無かったわけです。

なので初めて西進ルートでここへたどり着いた時の感想は、今でも「ダッセ!」と感じたのを覚えています。 まあどうでもイイ事ではありますが、建設業界に身を置いた者としてその造形に拘るのは、ある意味習性なのかもしれませんね^^

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※画像:Googleストリートビューより
立ち止まれ そして振り返る その時こそ救われるのです

かと言って、東進側から見たトンネルがどれだけ素敵なものだったのか!? 逆側より多少マシって感じでしょうかね。 ああ、ほんとどうでもいい拘りで済みません。 

ここへたどり着き、ホッとして振り返れば・・・ そこには北アルプス白馬連邦の雄大なパノラマが! そう、見えることは分かっていたんです、初体験の時でも。だって白馬側から登るんですから、その時点で山々の姿は見えるんですからね。 でも、その分を差っ引いてもやっぱり素晴らしい眺めなのです。

ダラダラと長い距離を登って、ダサいトンネルを抜けてパッと広がるパノラマも確かに感動が大きいでしょう。 でも分かり切っている(?)景色を、激坂にハアハアゼイゼイのあとに観る感動。  やっぱりどちらも素敵ですね。 じゃなかったら同じコースを何度も走るはずないですからね。

自転車バカってそう言う生き物なんでしょうね^^;


ルール無用の悪党か

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※画像:Googleストリートビューより
スリルとスピード 当然どっちもスリリングに違いないのです

前回記事の続きです。
扇沢駅でしばし休憩。 そして後は下りあるのみ。 自転車乗りの楽しみでもあります。

目標ゴール地点の大町温泉郷まではおよそ11kmです。下り始めて2~3kmのところにきついヘアピンが二つあります。 いくらコンディションの良い道でもそこはスピードセーブ。 当然ですよね。ここでアクシデントあろうものなら先が楽しめません。

それでも深いバンク角でリーンインを決めながらコーナーを楽しむ。 ロードレーサーの下りでの楽しみは大いにスリリング。 これを楽しまずに何を楽しむ? ^^;

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※画像:Googleストリートビューより
ナチュラル絶叫マシーン! まさにカッ飛んでました

二つのヘアピンを抜けると、あとは殆どストレートな道。 しかも全てそこそこ下ってます。 ロード乗りのもう一つの楽しみとしては当然のことながらスピードです。 下りのストレートとなれば・・・ そう、速度記録に挑戦したくなる。

実はここで92km/hを出したことがあります。 後にも先にもこれが最高です。 私はエンジン付きの二輪車は乗りませんが、体感的にはエンジン付き二輪車のそれより速く感じるのかも知れません。 コワ~! 今思い起こすとマジそう思います。

そんなことより、これはれっきとした違法行為です。 今は自転車に乗りません。 だからと言ってはなんですが、もう20~30年以上前のこと。 なので時効ということで、どうかお許しください。

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ルール違反にもほどがある 今は懺悔あるのみ

登りでは死にそうに苦しみながら40分近くかかってたどり着く道も、下りは12分そこそこで終わってしまいます。 けっこう脚も回して下りますが、それにしてもあっけないものです。 お金を払ってのり絶叫マシーンだったらもっと虚しいですですよね^^

走りを楽しんだ後のお楽しみは温泉で汗を流す。 この日帰り温泉施設を知ったのは自転車のおかげ。 自転車と言う趣味がなかったら一生訪れることも無かったかも知れません。

ただ、ここを利用するときは自動車を使って来た時だけ。 この近くに車をパークして自転車を楽しんだ後にお風呂で汗を流すという事です。

実はそのあとにもう一つお楽しみが。 次ぐ近くの食堂で蕎麦を食べながらビールを一杯。
あ~! もう完全にアウト! この件につきましてもすでに時効を迎えております。 

今は自動車も自転車も乗らない生活です。 
なのでそういう場面もありません。 どうかお許し下さいませ。


○○の一つおぼえ

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拘って損し 拘らずに得したり

これは我がロードレーサーの3台目。フレームはパナソニック製のセミオーダー(シートサイズとトップサイズのみ寸法指定)です。(大人の事情で車名ロゴは“GanWell”になってますが)

今ではあまり一般的ではなくなったのかも知れませんが、今から30年ほど前まではサイクリストの多くがオーダーフレームに拘りました。私も初めて買ったロード(片倉シルク)は既製品でしたが、2台目はオーダーでした。

自転車と言うものは、凝れば凝るほど自分だけの一台が欲しくなるものです。ましてや乗り手の体格や走り方は千差万別。それに合わせた細かい寸法や角度を形にしたくなって当然です。

ところが、意外なことに既製フレームにちょっと乗って見たら、思いのほか軽く感じたりする事もあります。 一般的に言って、オーダーすれば既製同等品よりは高価になるのは当然。 なのに既製品の方がしっくりくる。

ああ、何という理不尽。
このマシンの時にそんな思いをしたりしました。 まあフルオーダーではなくセミオーダーというところが微妙だったりしますが^^

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※画像:Googleストリートビューより
どМなの?それともどSなのか サイクリストってヘンな人?

長野県大町市から西へ伸びる走りやすそうな道路。 そうです、あの黒部ダムへ向かう観光道路です。この道はもう数え切れないほど走っていましたが、なぜか飽きることはありませんでした。

大町温泉郷を起点とし、黒部ダムの関西電力専用道入口(扇沢駅)をゴールとすると、その距離およそ11キロメートル、標高差約800メートルです。これを一気に登りますから、それなりに厳しい道です。

ここで個人タイムトライアルするわけです。 苦しいけど楽しいんです。嬉しいのに死にそうな気分になれちゃうんですよね。 ああ、やっぱりヘンなヤツです^^

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何も待っていない 褒められるでもなし 何が楽しいの?

苦しみ限界のところでたどり着くのがこの扇沢駅。 標高1,433メートルと記されたモニュメントを見て、自己満足に浸るのがささやかな楽しみ。サイクリストって罪のない生き物なんですね^^

ロードレーサーでココまで来て、しかもロードレーサー然とした格好で、ましてやレーサーシューズのカツカツ音なんか響かせて観光と言う気にもなりません。 自販機のジュースで渇きを癒せば、あとは当然引き返すのみ。 まあ、これはこれで楽しいのです。 自転車乗りってそういう生き物なんですよね^^

ちなみに、ここから先は関西電力が運営する関電トロリーバス(とても武骨なスタイルとカラーリングですが個人的には大好きです)のみでの運行。 つまり、黒部ダム見学はこのバスでしか行けません。 そして、来年度からはトロリーバスの形態は廃止となり、電気バスでの運用となる予定だそうです。 ちょっと寂しいですね。



プロフィール

ロードマンN

Author:ロードマンN
今はもう昔のように走れませんが、ロードレーサーにのめり込んだ日々を想い出しながら、当時走り回った道を紹介して行こうと思います。使用画像はGoogle mapからお借りしてます。

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